De Wahl の規則
表記ゆれ:De Wahl 則, De Wahl's Rule, Regul de Wahl
語の派生を規則的にしながら,西洋語の語形としての直感性を維持しようとしたもの。
(いろいろな接尾辞が DeWahl則に従うんですが,以下,便宜のために -ion を使って語彙を派生させることを考えます。英語でいうところの decide から decision を得る作業だと思ってください。)
(前提:動詞の不定形は -ar, -ir, -er のうちどれかひとつで終わる)
規則1:不定形から -r (-erで終わる場合は -er)を取り除いてみて,一番最後の文字が母音字ならば,語根と接尾辞の間に -t- を挿入する
crear -> crea -> creation
petir -> peti -> petition
規則2: 不定形から -r (または-er)を取り除いて,一番最後の文字が d または r であるときには,それを s に置き換える
decider -> decid -> decision
adherer -> adher -> adhesion
規則3: 以上の規則が適用されない場合には,語根と接尾辞をそのままつなげる
reducter -> reduct -> reduction
(ただし,以下の6つの語根は例外とする。)
ceder -> cess
seder -> sess
mover -> mot
tener -> tent
verter -> vers
venir -> vent
念のため言及しておくと,この6つから派生した動詞も同様に例外的な形を得ます
convenir -> convention